北部エリア踏破コース
北部エリア踏破コースは、伊勢路巡礼の旅の序章として、伊勢神宮から梅ケ谷駅までの約69.3kmを5日間かけて歩くコースです。
旅路は伊勢路の玄関口である伊勢神宮を起点にスタートし、清流宮川のせせらぎや、栃原に広がる茶畑の緑に癒されながら、心地よい山里の風景を楽しみながら進みます。
コースの終盤では、かつて巡礼者が多岐原神社を目指して舟で宮川を渡った「三瀬の渡し(要予約)」の体験も可能。中部・南部と比べると高低差が比較的少なく、巡礼の第一歩として、初心者でも安心して楽しめる旅路が特徴です。
このモデルコースの概要
- 所要日数
- 5日
- 歩行距離
- 69.3km
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ポイント間の距離と高低差


午前中に伊勢神宮、おはらい町などをゆっくり巡ります
伊勢神宮内宮→田丸
- 難易度
- 2
- 歩行距離
- 13.1km
- 所要時間
- 4~5時間
- 積算上昇高度
- 130m
- 積算下降高度
- 120m
伊勢神宮内宮で旅の安全を願い、参詣します。宇治橋からは鳥居前町の「おはらい町」を通り抜けていきます。両宮常夜燈を左手に見ながら、日本有数の歓楽街であった古市へ。
古市には当時の面影を色濃く残す麻吉旅館(あさきちりょかん)が現存しており、時間に余裕がある際は、伊勢古市参宮街道資料館に立ち寄ってみましょう。外宮で参詣した後は、式年遷宮(しきねんせんぐう)について学べるせんぐう館を訪ねてみても良いでしょう。宮川の土手を歩いて、度会橋(わたらいばし)で対岸に渡り、伊勢平野の田園風景を眺めながら、田丸へと向かいます。田丸には1軒の宿があります。
歩く前日に伊勢の街を散策して、泊まってみることもおすすめします。
見どころスポット
周辺の宿泊施設

田丸の街並みから熊野古道の魅力を体感
田丸→栃原
- 難易度
- 2.5
- 歩行距離
- 15.5km
- 所要時間
- 4.5~6時間
- 積算上昇高度
- 205m
- 積算下降高度
- 170m
城下町でもあり宿場町でもある田丸の街並みを通り抜け、西へと向かっていきます。石佛庵(せきぶつあん)まで道中は接待地蔵、今は無き柿畑の蚊野松原跡を進み、石佛庵で拝んだ後、永昌寺(えいしょうじ)、成川大師堂と歩き、最初の峠である女鬼峠(めきとうげ)の北側の登り口に到着します。
標高120m、約2kmと伊勢路の中でも距離が短く、標高の低い峠ですが、短い距離ながらも熊野古道の雰囲気を味わうことができます。峠を越えると相鹿瀬(おうかせ)の集落に下り、柳原観音千福寺(やないばらかんのんせんぷくじ)を経て、栃原に到着です。
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殿様井戸跡や行き倒れ墓碑で、巡礼の過酷さに思いを馳せる
栃原→三瀬谷駅入口
- 難易度
- 2.0
- 歩行距離
- 13.0km
- 所要時間
- 4~5時間
- 積算上昇高度
- 225m
- 積算下降高度
- 200m
栃原駅または栃原バス停を出発すると、最初に馬鹿曲がりを歩きます。わずか700mの未舗装区間ですが、線路の下の暗い通路を抜け、不動谷川沿いを歩いて、木橋を渡ります。続いて、こちらもわずか200mの猿木坂を上り下りし、殿様が鷹狩の際に休憩したとされる殿様井戸跡へ進みます。
その後、行き倒れ墓碑が立て続けにあり、当時の巡礼の過酷さに思いを馳せ、観音寺の前を通過し、高奈の道標地蔵、道中安全祈願地蔵にお参りし、定峠を登ります。慶雲寺を過ぎると、三瀬砦跡(みせとりであと)、大谷不動明王(おおたにふどうみょうおう)があり、時間に余裕がある際は立ち寄ってみましょう。三瀬の渡しを利用する場合は、三瀬坂峠(みせさかとうげ)を越えて、瀧原宮(たきはらのみや)に参拝し、滝原で宿泊することになるでしょう。
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急坂を越え、静寂の境内に入り瀧原宮に参詣
三瀬谷駅入口→大蓮寺
- 難易度
- 3.0
- 歩行距離
- 18.1km
- 所要時間
- 4.5~5.5時間
- 積算上昇高度
- 375m
- 積算下降高度
- 315m
三瀬坂峠を越えて、瀧原宮に参詣するルートです。まず、三瀬谷駅または道の駅奥伊勢おおだいを出発し、深い谷に架かる船木橋を渡ります。三瀬坂峠の北側登り口から少し宮川の方向に道を逸れると伊勢神宮内宮の摂社である多岐原神社がありますので、お参りしてみましょう。
つづら折りの急坂である三瀬坂峠を越え、静寂の境内に入って瀧原宮に参詣します。旧道を歩いていき大宮小学校の横を通り、石灰華、阿曽観音堂と進み、阿曽駅に到着です。近くには阿曽バス停もあります。阿曽バス停からは国道42号と旧道を交互に歩いていき、津島神社、宝蔵寺(ほうぞうじ)を越え、柏野大橋を渡ります。伊勢柏崎駅の前を通過し、大蓮寺(だいれんじ)の境内に立ち寄ってみましょう。
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「花の寺」大蓮寺から旧道を経て梅ヶ谷へ
大蓮寺→梅ケ谷駅
- 難易度
- 2.0
- 歩行距離
- 9.6km
- 所要時間
- 3~3.5時間
- 積算上昇高度
- 105m
- 積算下降高度
- 65m
大蓮寺(だいれんじ)を出発し、紀勢自動車道の真下にある一の谷踏切を渡って、国昌寺(こくしょうじ)を目指します。大内山の一里塚に到着すると、この区間最初で最後の未舗装区間である芦谷道(あしだにみち)を歩きます。大内山駅前の旧道を歩き、間弓横断歩道で反対車線に渡ると、梅ケ谷駅はまもなくです。
梅ヶ谷には宿がないため、鉄道かバスに乗って、沿道にある手配が可能な宿に泊まると良いでしょう。体力に自身のある方はさらに進み、紀伊長島まで歩いて宿を取ることも可能です。
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